会議の途中で出た雑談や、確認のついでに始まった別の話題が、いつのまにか本題より長く続いてしまうことがあります。それているとは分かっていても、いま話している人の言葉を切って議題へ戻す一言は負担が大きく、その役は進行役ひとりに任されがちで、よく話し続ける席も呼ばれてから答える席も、そのずれや沈黙を察して口を開きません。質問のあとに誰も返事をせず間だけが伸びたり、同じ論点がもう一周して「次は何を決めますか」と言えないまま終わったりすると、次に決めることへは進まず、時間だけが過ぎていきます。AIDA はそれを自分で察し、参加者がボタンを押さなくても、必要なときだけあいだに入ります。
統計や市場からエビデンスを示す?
AIDA(Ambient Intelligence, Discreet Agent)は、必要なときだけ議論を戻す AI ファシリテーターです。空気のように席にいて、必要なときだけ手を貸します。それ以外は端にいて、誰の出番も奪わず、有益な寄り道は止めず、進行の役を、特定の参加者には任せません。先に決めるのは、戻す文面より、いま口を開くかどうかです。
会議に参加する
Google Meet に参加者として入り、話を聞いて、発言の切れ目で戻す一言だけを返します。Meet のチャットに書いた本文や、添付した資料から議題を整理します。Recall.ai が会議に入り、発言を文字にして返します。
Jev の判断
席にいるあいだに見ているのは、話題が止まっていないか、ずれていないか、その寄り道に用があるかです。同じ確認が繰り返されているときは、整理を促す一言を返します。話題がずれていて、その寄り道に用がないときは、議題に戻す一言を返します。話が進んでいるときや、寄り道に用があるときは、会議には何も出しません。
この判断を Jev が行い、SILENCE / WAIT / INTERVENE として Next.js に渡します。資料と直近の発言を Vercel 経由で渡すと、脱線、停滞、寄り道の有用性もいっしょに戻り、確率にはしません。有益な寄り道は脱線だけでは止めず、発言の途中には挟みません。直前の声かけから60秒未満、または文字起こしが3件未満のときは、Jev を呼ばずに黙ります。
パラメータ
いまの境界は、下の表です。なぜこの数にしたかは、ここに書きます。
| 見るもの | 判断 | 会議では |
|---|---|---|
| 停滞が 0.6 以上 | INTERVENE | 整理を促す一言 |
| 脱線が 0.6 以上で、寄り道に用がない | INTERVENE | 議題に戻す一言 |
| それ以外 | SILENCE / WAIT | 何も出さない |
画面と一言
会議に映す画面は、見守っているあいだの静かな画面と、議題に戻す画面、意見を整理する画面の三つです。脱線で口を開くときは議題の画面に、停滞で口を開くときは整理の画面に切り替え、声をかけたあとは見守る画面に戻します。用意した短い一言を読むのは、口を開くときです。
1. Zero-UI
参加者が押して動かす画面は置かず、会議の席で察して動きます。操作を参加者に渡すと、戻す一言の負担がそこに残るためです。必要なときだけ口を開き、戻す一言は発言の切れ目に置きます。
2. 寄り道は残す
意味のある脱線は止めず、止めるのは、議題から外れていてその寄り道に用がないときだけです。
3. 判断が見える
脱線、停滞、寄り道の有用性と、いまの SILENCE / WAIT / INTERVENE を、会議画面の脇のインジケーターに出します。口を開いた理由だけでなく、黙っているときに何も出さない理由も、その場でわかります。
話がそれて、戻す一言が出ない
それていると分かっていても、いまの発言を遮って言うのは負担です。その一言を AIDA が言うので、特定の参加者が進行役を背負わなくてよくなります。
話が止まって、次へ進めない
質問のあとに誰も返事をしないときや、同じ論点がもう一周しているときに、ここまでの意見を整理する一言を返します。
今の形は、オンラインの会議に参加者として座り、口を開くかどうかの判断に集中することです。
次に向き合う会議は、次のとおりです。
- アジェンダのない会議。今日決めることはあるのに、戻る先が書かれていない。話題がずれても、何に戻すかをその場の話から探すことになる。
- 対面の会議。同じ部屋に人が座っていて、戻す一言や整理を促す一言を、スピーカーから部屋に返す。
- 参加者が押して動かす画面は置かない(Zero-UI)。会議の席で察して動き、必要なときだけ口を開く
- 口を開くか、黙るか。注力したのは、この判断
- 一度声をかけたあと、しばらくは発言しない。この時間は、会議での発言後から数える
- パラメータについて書く
音声は Recall.ai が聞き、文字を Next.js に返します。判断は Jev が Next.js に渡し、見守る画面と、口を開くときの画面が会議の映像になります。
- Recall.ai。Google Meet への入室、文字起こし、チャット、映像
- Vercel AI Gateway。Jev への中継
- Jev(
typesafe-ai/jev)。SILENCE / WAIT / INTERVENE の判断。脱線、停滞、寄り道の有用性
- Next.js
- ブラウザの音声合成(Web Speech Synthesis)
- 会議に映す画面は、Recall.ai の参加者映像
- 対面用のスピーカーは、今後の形
- Jev から受け取った SILENCE / WAIT / INTERVENE で、会議への出し方を切り替える。
lib/judge/jev.ts - 会議の映像は、見守る画面、議題に戻す画面、整理を促す画面で切り替える。
lib/recall/controller.ts - 有益な寄り道では、脱線だけでは止めない